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event 「Less but better」

イベント「Less but better」について

 

最近では購買層が一般化し、ファッションの選択肢の一つとなったオーバーサイズ。

しかしながらブームとして切り取られた結果、あまりにも目にすることが増え、少し食べ飽きたというか、一種の飽和状態であることも事実だと思います。

 

ストリートを取り入れたラグジュアリーブランドの提案であったり、人気の若いアイドルの着こなしだったり、

コロナ禍でオンラインでの購買が加速した結果、通販でサイジングが失敗し辛いからとか。

流行った背景には諸説あるとは思いますが、

個人的な好みの話をさせていただくと、ゆったりとした洋服は20年ほど昔から大好きです。

 

僕自身00年代初頭にDCコレクションブランドにファッションの洗礼を受けた身として、

当時彼らが提案していた着こなしの一部に確かに存在していた、Aラインの極端なオーバートップスに細身のボトムスを合わせるスタイルがすごく好きで。

世間での流行り廃り以前に、僕のファッション観のDNAの中にしっかりと組み込まれています。

 

そこから体型が年を取ったことで崩れてきたことも手伝って、着用するボトムスも徐々に緩くなっていったのが10年前。

今は自分の分身たる店舗にも実際にそれを反映して、店頭にはゆったりした服が多めに集まっています。

 

そして「今、敢えて」、当店なりの思いが詰まったオーバーサイズが提案したくなりました。

それらは、僕が若く熱狂した頃とはちょっと違い、少しだけ違和感があったり、ミニマルで洗練されたオーバーサイズ。

 

Less but better

とは、

より少ない、けれど、より良い、という意味。

 

これは家電機器のブラウン社のプロダクトで有名な、ディーター・ラムスの言葉です。

 

これをイベントに冠した理由は、単純に言葉の響きと彼が作ったプロダクトが好きだった事。

また、オーバーサイズと一見相反する表現にも感じられる「less」という言葉で、ミニマルなニュアンスを伝えられると思ったこと、

その対比から、当店の提案していきたいファッションにおける「違和感」や「矛盾」のユーモア、楽しさを感じていただきたいからです。

 

今回はイベントに合わせ、Itheからは夏の定番であるパックTが入荷

さらには、秋冬からお取り扱いが始まるブランドから、このテーマにぴったりのスペシャルなシャツも急遽ご用意できました。

 

そして久しぶりに古着、アーカイブも少しだけ出しますので、「当店の古着」ファンの方も楽しめる内容かと思います。

 

また、最終日24日は盟友である焙煎士保坂によるアイスコーヒーもご用意。

 

この機会に是非ご来店くださいませ。

 

 

「Less but better」

7/18(月祝日)-7/24(日曜)  13:00-20:00

※会期中は店休無し、17日は準備の為17時閉店