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Itheに関しまして

ファッションに関しては懐を深く居たいと常に思っているので、

出来るだけ色々な服装をしたいと思っていますし、お客様にも色々な服装を提案したいとも思っています。

当店の取扱い商品を、僕が「カジュアル」という言葉を選んで定義しているのも、どんなジャンルよりも千差万別で振れ幅が広いと思っているからです。

 

僕は情報量の多いデザインも好きですし、洗練されたシンプルな服を着たくなる衝動に駆られる事もあります。

折角自分でお店をやっているので、服に関しては制約なく欲張りで八方美人で、多様な服装の良さを理解できるように居たいのです。

 

実は昨年の秋冬シーズン、納品された商品をみて、デザインが強いアイテムにセレクトを寄せ過ぎているなと思っていました。

かと言って既存の取り扱いブランドの中で、そのブランドらしさのあまり出にくい、シンプルなアイテムばかりを仕入れるのも嫌でした。

シンプルな見た目でありながら芯のあるような、バランスを保ってくれるようなブランドの必要性を感じていました。

 

そんな思いの中で、偶然が重なり取扱いする事になったブランド、

 

Ithe

 

彼らはプロダクトを「日常の制服」と呼んでいます。

それは、

・その土地や時代、暮らしを象徴するような、人々にとって普段着であったであろう、数々の服たちを見立てる事からスタートします。

・その中でも現在は際立って現代で価値が認められていないくとも、彼らの琴線に触れたものにスポットライトを当て編集します。

・その服が製造された年代、背景、流行、パターン、縫製、生地、付属、サイズなど様々な要素を読み解き、一つずつ解釈し、長所、特徴は再現します。

・デザインを削ぎ落としながらも、実用性は現代的にアップデートします。

・一旦制作されたプロダクトは、1シーズンで生産を終えることはせず、積み重ねていく様に継続して展開します。

・結果として過去の素晴らしい服たちを形を変えながら遺していく事になるのです。

 

彼らの作る洗練された服はフラットな緊張感がありながらも、硬っ苦しくはありません。

削ぎ落とす、洗練という言葉からはミニマリストが連想されますが、そうではありません。

彼らが実際に着たいと思っている、好きなものを軸に制作をしているので、

ミニマリストという言葉から僕が感じる、ある種の過剰なストイックさが無いのです。

 

「普段着=普通の服」は当店のセレクトの中ではむしろ異彩を放つかもしれません。

というよりも、個を尊重するゆえに「個性的」が氾濫した現代では「普通」は少数派になっている可能性もあり、「個性の束」よりも「普通」のが「個性的」であるのかも。

よく分からなくなってきました。

 

ただ、

僕にとって彼らの作る服は等身大で調子が良い。単純に格好が良いのです。

 

 

今回、GWItheの今季の商品のモチーフとなった古着アーカイブを展示するイベントを実施出来ることになりました。

また、イベントに合わせて当店別注のキャップもリリースいたします。

 

【日時】 

202151日、2日、3

13時〜21

【場所】

s.you.l

東京都杉並区西荻南2−29−15−101

西荻窪駅から徒歩5分です。

※1日、3日はデザイナーが在店いたします。


そんなItheとの遭遇から取り扱いまでの経緯も少しずつ綴っていこうと思います。

これからブログもコンスタントにアップしていきますので、また見てくださると嬉しいです。

どうぞよろしくお願いいたします。